棚卸は在庫数を正確に把握するために行うものですが、その棚卸が間違っている可能性もあります。 数えるのは人間ですから、数え忘れ・数え間違い・商品の取り違えなど様々な原因が考えられます。 一方、システム側では、前回の棚卸以降の在庫数の増減を把握しており、 棚卸直前の在庫数は「システム側の考える正しい在庫数」です。
それまでのシステム在庫数が正しく、かつ棚卸が正しければ棚卸の前後で在庫数は一致するはずです。 一致しなければ、そもそものシステム在庫数が間違っているか、棚卸数量が間違っているか、 システムを通さずに入庫・出庫が行われたかのいずれかです。
この画面では、任意の二つの日付を選択し、その二つの在庫数を比較することにより不一致を見つけ出します。 これにより、以下を検出できる可能性があります。
まず、比較する二つの日付を指定します。これは「対象1<対象2」すなわち、 対象1を対象2よりも過去の日付としてください。いずれの日付も未来の日付は指定できません。 デフォルトでは、対象1は昨日、対象2は本日の日付になっています。
日付を指定したら「チェック実行」ボタンをクリックします。 対象1と対象2の日付の在庫数量を比較し、差異を表示します。
「対象日の在庫数量」とは、夜間処理にて自動的にその日の業務終了時の現在庫数量 を記録したものです。 業務終了後にサーバを停止する場合は、この操作が毎日の起動時に行われます。 詳細は「集計」を参照してください。
また、対象2を「本日」に指定した場合には、まだ集計処理は行われていないので、 そのときの現在庫数量が対象となります。
比較を実行すると、二つの日付で在庫数量の異なる商品が取り出されますが、 そのうちのどの商品について表示するのかを、分類項目で指定します。
分類を選択した後に、いずれかの項目を選択すると、その項目以下にある商品が表示対象となります。
デフォルトでは、二つの在庫数量の比較結果のうち、 「在庫数が異なり、かつシステムの在庫移動履歴と一致しないもの」が表示されます。 これを次のように変更することができます。
また、対象1と対象2で数量が異なるのは当然です。 問題は、以前の数量にそれ以降の在庫移動履歴を加味した数値に今回の数量が一致するかどうかです。 「移動履歴と一致しないもののみ」はデフォルトでONになっており、 移動履歴を加味しても一致しないものだけを表示します。
表示される内容は以下の通りです。
「正味」で示される数量が差異として異常な値となります。 「UF」あるいは「棚卸」に印のある場合は、この数値が現われる可能性が高いです。 システム側で認識できない在庫の増減があったことが明らかだからです。
※もし「正味」数量が存在して、かつ「UF」にも「棚卸」にも印がついていない場合には、 システムのバグの可能性があります。
「差額」として「差異」数量から計算した値を表示します。 「正味差額」として「正味」数量から計算した値を表示しますが、 この値は現在のところ厳密には正しくはありません。おおまかに把握するための数字です。
「差異グラフ」ボタンをクリックすると、検出した差異をグラフで表示します。 グラフを表示したまま左側の項目を選択すると、その項目以下の値に表示変更されます。