通常、商品は1個、1冊、1本などの整数単位で販売されますが、 ときには「30m巻のビニールシートを顧客の求めに応じてカットして販売したい」 といった「量り売り」を行いたい場合もあります。 このような場合、整数ではなく、1.2mといった小数点を使用できると便利です。
これはただ単に「数量に小数点が使えればいい」という問題ではありません。 ここには様々な問題が潜んでいます。 この点をまず説明します。
「30m巻のビニールシート」の仕入先への発注では「1本2本」と数えます。 20.25mを発注するわけにはいきません。 ところが、顧客への販売では、1.2mや3.5mを販売することもあります。 すなわち、ここでは仕入単位と販売単位が異なっています。仕入時の数「1」は販売時の数「30」に相当します。
このままでは、適切な発注や商品補充ができません。例えば、この商品の在庫が5本であるとし、 それをm単位で量り売りをすると全体で150m分の商品があることになりますが、 5m販売した時点で在庫数以上のものを販売したというおかしな現象になってしまいます。
この問題の解決方法は以下の二つが考えられます。
一つは仕入単位と販売単位を統一するということです。 この場合には仕入単位の「本」ではなく、販売単位の「m」にあわせます。 以下のようにします。
※1:発注書は、デフォルトの「ヶ」という単位で表示してはなりません。 こちらは60mのつもりが、仕入先では60個と解釈されてしまいます。 このような場合に、商品の「単位」を設定します。 単位を「m」と設定することにより、発注書には「60ヶ」ではなく「60m」と印刷されることになります。
※2:m単位の整数で販売するのであれば通常通りですが、 「1.2m」などと小数点で販売するときには商品の「数量小数点」をONにします。
以上のように、商品のもともとの単位を無視して販売する単位に強制的に合わせます。 「30m巻のビニールシート」が実際には「1」だとしてもシステム上では常に「30」として扱うということです。 最も重要なことは、仕入先にこの表現を受け入れてもらうことと思われますので、 仕入先との合意の上で行ってください。
セット仕入商品機能を使用して、 仕入商品から販売商品への変換、あるいはその逆を行います。